会長挨拶
デジタル理学療法研究会 世話人代表
順天堂大学保健医療学部 教授 高橋哲也

近年、センサーテクノロジー、データサイエンス、アプリケーション、ウェアラブルデバイス、人工知能や機械学習、VR(仮想現実)、遠隔通信などのデジタル技術の進歩が著しく、理学療法分野においても、それらデジタル技術の導入や応用が進んでいます。
理学療法士の中には「理学療法にはデジタルヘルスは関係ない」という考えをお持ちの方もいらっしゃいます。しかし、デジタル技術の可能性は無限です。様々なデジタル技術は、理学療法士の行う仕事を異なる方法で行うためのツールであり、理学療法を補完するものでもあります。デジタル技術の発展は今後も続き、理学療法士の働き方にも大きくかかわることになります。また、現在の高齢者はICTリテラシーが低く、インターネットをあまり利用しないと考えられていますが、2019年の日本における60歳~69歳のインターネット利用率は90%を超えており、世代間格差は消失しつつあります。これらのことを踏まえてもデジタル恐怖症や食わず嫌いにならないために、患者目線でテクノロジーを有効活用する意識改革が必要です。
しかし、現在の理学療法界には、それらの情報を分野横断的に情報共有・情報交換し、議論する場所がありません。分野横断的な情報共有や情報交換は、新たな化学反応を生むきっかけになりますし、理学療法学や理学療法業界を前に前進させる大きな力になります。
本研究会は、これらのデジタルテクノロジーを使用したデジタル理学療法に興味がある、または関与している人々が、公的機関、民間、産業、臨床、教育、研究など分野や領域を超え一堂に会し、情報を共有するとともに、情報を交換し、アイデア、課題、解決策、機会を共有することで、理学療法に特化した新たな可能性を追求することや臨床応用や社会実装に向けて協力することを目的に設立されました。
そしてこの度、第1回デジタル理学療法研究会学術大会を2023年6月25日(日)に、順天堂大学御茶の水センタービルをキーステーションに、ハイブリット形式で開催することになりました。
デジタル理学療法は今後かなり大きく発展する可能性を秘めております。理学療法の必要な方に広く適切な理学療法を十分に届けられるように、研究会の活動を進めてまいりたいと考えております。
どうぞよろしくお願いいたします。
2023年5月17日
デジタル理学療法研究会 世話人代表
順天堂大学保健医療学部 教授 高橋哲也